昨年末に開催された U12全日本サッカー大会
前回は、得点、失点の傾向について分析したが、今回は得点について分析。
決勝トーナメントの総得点
決勝トーナメントは、15試合(30チーム)であった。
そのうちの、総得点は、45得点
得点数の多いのは、
レジスタ(優勝) 12点(平均3.0)
鹿島(準優勝) 7点(平均2.3)
武蔵野(3位) 6点(平均1.5)
となっている。
得点のシュート距離
では、具体的に得点したシュート距離について確認しよう。
PK 7% (3/45)
PKは3試合あったが、1試合は、試合結果を決める要因となっている。
得点の約1割が、PKである事からも、エリア内のファールには充分注意した方が良さそうだ。
また、今後はFW選手が、意図的に手を狙ったキックをしたり、倒れる行為も考えられる。
エリア外 13%(6/45)
エリア外からの得点は6本であったが、そのうち、半分(3本)は、GKの頭上であった。
高身長のGKであれば防げていた可能性もある。
その点を考慮すると、実際の得点率は、7%(3/42)となる。
すなわち、決勝トーナメントに勝ちあがるチームは、GKも高身長となり、エリア外からのシュートが入る確率はPK同等であるだろう。
また、低学年の間にGKが手の届かない得点ばかりであると、高学年では通用しない事を意味している。
さらに、チームとして結果を残すには、GKの身長は重要であり、身長が不足している場合は、高い位置からのプレスなどチームとしての対策が必要になる。
エリア内 80%(36/45)
決勝トーナメントの総得点のうち、80%はエリア内。
しかも、PKを除くと、9割近い得点が、エリア内となっている。
これは、決勝トーナメントに進出する ゴールキーパーの能力が高い事を意味しているのであろう。
結果を残すには、身長含めた GKの選定がいかに重要かがわかるだろう
ちなみに、エリア内のうち 42%(15/36)がゴールエリア付近である。
エリア内でのタッチ数
決勝トーナメントの実質9割がエリア内からのシュートとなっている。
では、エリア内での得点者がボールを触ったタッチ数を確認してみる。
1タッチ 47%(17/36)
エリア内では、約5割。
エリア外でも、約5割(3/6)
と得点の半分は、ダイレクトという結果となった。
GK含めた守備の準備が出来る前に、シュートを放つというのが、やはり基本なのだろう。
ちなみに、17本のシュートのうち、ヘッドは、6本
ヘッドは、全得点の13%(6/45)であり、ロングシュートと同等の確率。
更に、セットプレーでのヘッド4本に対して、流れの中でヘッドを決めたのは、優勝したレジスタ2本のみ。
小学年代では、まだまだ、ヘッドのでのシュート確率は低く、センターバックの身長は重視されないのかもしれない。
2タッチ 17%(6/36)
2タッチでのシュート数そのものが少ないのかもしれないが、ダイレクトに比べると得点率は下がる。
また、2タッチは相手のパスをカットしての1タッチを含めたり、フリーでパスを貰ったりと、ダイレクトシュートが困難な状況が多かった。
つまりは、やむをえず、2タッチになる状況であり、通常はダイレクトのシュートとなるのであろう。
3タッチ以上 36%(13/36)
3タッチ以上のシュート、一般的には、ドリブルシュートと言われるものである。
こちらは、選手の能力に依存することになる。
実際にドリブルシュートを決めているのは、
武蔵野 31% (4/13)
ジェフ 23% (3/13)
鹿島 15% (2/13)
その他 31% (4/13)
となり、特定のチームの選手がみられた。
ドリブルで得点を目指す選手達は、どのような状況で得点を決めているのか参考にしても良いだろう。
まとめ
全日本U12サッカー決勝トーナメントの得点分析をした。
シュートの距離は、
PK 7%
エリア外 13%
エリア内 80%
GKの身長などを考慮すると、実質9割は、エリア内でのシュートであった。
シュート時のタッチ数は
ダイレクト 47%
2タッチ 17%
ドリブル 36%
であり、やむをえない状況を考慮すると 実質6割は、ダイレクトシュートである。
ドリブルシュートは、特定のチームに限られるが、4割近くあり、個人能力の向上も不可欠であろう。
ヘッドでの得点は、ロングシュート同等の確率13%(6/45)であるが、セットプレーが半数以上。
流れの中でヘッドを決めたのは、優勝したレジスタ(2本)のみであった。
まだまだ、小学生年代では、ヘッドでの得点意識は低く、センターバックの身長は重視されないのかもしれない。
次回は、シュートまでの流れについて、報告します。
最後まで読んで頂き有難うございました。
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