コロナの時代。
経済を優先すれば、感染者が増えるデメリットがあり、
感染対策を優先すれば、経済が停滞するデメリットがある。
すなわち、特定の事象に対しては、メリットもデメリットもあり、
どちらも理解した上で、総合的に判断した方が良いということ。
今回のテーマは、そんな話。
サッカーの1対1練習のメリットとデメリット
先の事例の通り、何事にもメリット と デメリットがある。
そこで今回は、サッカー1対1練習のメリット、デメリットについて考察してみた。
どちらの恩恵を受けやすいかを考えて練習するかの参考にして頂ければ幸いです。
また、デメリットもやり方次第で、最小限に抑える事ができるので参考までに。
1対1練習のメリット
①手軽に出来る
3対3などのグループ練習では、最低でも6名の選手が必要ですが、1対1では、2名のみで練習可能。
このため、チームの仲間だけに限らず、親子、兄弟などでも気軽に練習できるのが最初のメリット。
また、1名での練習とは異なり、相手と競い合う事で、勝った、負けたの勝負心も芽生えさせる事が出来ます。
幼少期に、サッカーを始めるきっかけとしては、最適なのでしょう。
②ボールを触れる回数が多い
試合では、出場選手16名のうち、ボールを触っているのは、そのうちの1名だけ。
単純に、試合時間内には常に誰かがボールを触れていたとしても、40分の試合でボールに触れるのは 1名当たり2~3分。
しかも、上記のような前提はないので、概ね、1名の選手が、ボールを触る時間は、2分以下となるのだろう。
しかし、1対1練習の場合は、パスがないので、ほぼ攻撃の選手がボールを触っている事になる。
つまり、4分練習すれば、試合と同じ時間ボールを触れる機会を得られるということ。
ボールタッチなど、基礎が出来ていない間は、試合よりも、1対1練習をした方が良い1番の理由だ。
③足元技術の確認ができる
1名で出来る各種ボールタッチの練習は、ボールの感覚を養ったり、運動能力をあげるには良いのだが、相手がいないので、試合で使えるかは不透明。
このため、1対1を通して、自分の技術が本当に通用するかの確認ができる。
1名での練習はスムーズにできるのに、容易に奪われるなら、何かが不足している証拠なのだろう。
親子で対戦すれば、選手の課題も見えやすく、遊び感覚で楽しく出来るのでおすすめです。
④攻守ともに1対1に強くなる
1対1というと、攻撃ばかりが注目されがちですが、守備の練習をするのは、この機会にしかできない。
ボールを持った相手から、どのようにボールを奪うのか、基本的な事を身に付けるには良いでしょう
さらには、攻撃側がボールを失った場合も、直ぐに攻守を切り替えてボールを奪いに行く習慣づけをするのにも役立ちます。
チームで1対1練習をしているチームは、攻撃も良いのですが、守備も非常に良いのがこの理由。
⑤ボールを奪われない自信がつく
1対1練習で最終目標としたいのが、この部分。
足元技術が付き、相手と勝負せずに、ボールを保持するだけなら、容易にボールは奪われない。
相手のハイプレスがあったとしても、落ち着いて冷静な判断ができる。
この状態になれば、試合では、パス、ドリブルを使い分けて、多くの戦術に対応ができるだろう。
一方、1対1を避けて、常にパスばかりの選手は、パスが出せない状態では、どうするのか??
相手がハイプレスになると、とりあえず、前に蹴る。
カウンター攻撃で相手を抜けば得点となるシーンも、味方の上がりがないと、何もできない。
こうならない為にも、小学生の間に 1対1に対する自身はつけたいものだ。
1対1練習のデメリット
①視野が狭くなる
1対1練習では、目の前の相手だけを見れば良いのですが、当然試合では、味方など周りの状況も確認する必要がある。
確認する角度、距離いずれも、視野が狭くなるのは当然の結果です。
ただし、幼少期は、遠くを確認しても、そこまでボールが蹴れないので 大きなデメリットとはならないのですが、
学年があがり、蹴れる距離が増えてくると、前方5mしか見れない選手と 50m先の状況が見れる選手では大きな差となります。
このため、1,2年では1対1練習が主体であっても、20m以上蹴れる3,4年になると、他の練習の1つとして取り入れる事がお勧めです。
②時間をかけすぎる
通常の1対1練習では、攻撃選手がどれだけボールを保持しても問題になる事は少ない。
しかし、試合になれば、ボールを運ばずに同じ場所で保持し続ければ、どんどん人が集まってくる事になります。
また、ゴール前1対1のチャンスであっても、時間をかければ、他の守備選手が戻ってしまうので、チャンスもなくなります。
このため、慣れてくれば、1対1練習では時間をかけすぎない、など、条件付けも必要です。
③常に相手に向かう癖がつく
通常の1対1では、目の前に相手がいて、相手の背後が向かうべきゴールとなる事が多い。
このため、同じ練習ばかりであると、ボールを持った攻撃選手は、相手に向かう癖がつく。
つまり、中盤でスペースにボールを運んだ方が有利な状況であっても、相手に向かってしまう。
ボールを保持した方が良い状況であっても、相手に向かってしまう。
この状況を防ぐためには、1対1練習は、色んな条件を付けて実施した方が良いだろう。
余談だが、これはパスも同じ。
常に、相手の足元へのパス練習になると、相手がいないスペースへパスを出すのを恐れる。
極端に言えば、低学年の選手が 相手Gkの真正面にシュートを放ってしまうのも、習慣が原因?
④パスの選択肢が持てない
個人で足元技術の練習をして、チームでは1対1練習が中心。
試合となると、1対1で抜く事に快感を感じて、パスを出せばゴールに繋がる場面でも、パスは出さない。
低学年の間は通用するかもしれないが、高学年になると、通用しない事が多くなる。
このため、学年が上がるにつれ、練習は1対1から2対2へ切り替えるなどの対策も必要だろう。
⑤試合とは状況が違う
試合となれば、目の前の相手だけでなく、味方選手の位置など、確認すべき事が多く、状況によりプレーの判断をする。
このため、一定の技術がつき、目的が達せられたのであれば、1対1は練習のアップ程度と考えるべきだろう。
その目安となるのが、1対1に自信が持てるか になるのかもしれない。
まとめ
サッカーの1対1練習にはメリットとデメリットがあります。
メリットの恩恵がが大きい間は、1対1練習を主体として、恩恵が小さくなれば、主体にはしないことがお勧めです。
従来までは、3年生までが1つの基準でしたが、最近はサッカーの低年齢化が進み、年齢では判断できないのも現状です。
チーム、選手の状況により、判断してもらえれば幸いです。
最後まで読んで頂き有難うございました。
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