昨年末に実施された、全日本U12サッカー大会の決勝トーナメントについて分析。
試合結果、得点については、既報済であり、今回は、アシスト編
得点するまでに何本のパスが繋がるのか
得点する選手が、どのような状況から点を奪うのかを分析する。
つまり、相手からボールを奪った後、何本のパスが繋がり、得点になったかである。
備考:総得点45(pk3本含む)
パス0本 33%(14/42)
選手が自ら相手ボールを奪い、得点するパターンは、全体の3割。
さらに、得点者のタッチ数を分析すると
1タッチ 50% (7/14)
混戦のルーズボールに反応したり、シュートのこぼれ球を押し込むパターンである。
決勝トーナメント総得点の16%(7/45)と得点率も高い。
勝利するためには、泥臭いプレーも必須であることを物語っているのだろう。
2タッチ 21%(3/14)
自らが、相手のパスをカットして得点を挙げるパターンである。
先のダイレクト含めると、実に全体の22%(10/45)にもなる。
得点を挙げるには、前線でボールを奪う守備がいかに重要かが分かるだろう。
3タッチ以上 29%(4/14)
自らが相手ボールを奪い、得点を挙げる。
野球で言えば、大谷選手の様な存在であろうか?
前ブログにも記載したが、ドリブルシュートで得点をあげるチームは限られていた。
中でも圧巻は、決勝点となった鹿島DF選手の30mドリブルシュート(準決勝)
相手の状況を見抜いた頭脳プレーであった。
パス1本 24%(10/42)
セットプレー、パスカット、カウンターから味方に繋げるパターンである。
パス交換が1本以下で得点となるのは、全体の6割近い(24/42)
残念ではあるが、試合に勝つには、内容度外視でも良いのではと思わせる分析結果となった。
さらに、得点者のタッチ数を分析すると
1タッチ 70% (7/10)
コーナーキックやスローインなどのセットプレーからの得点は4本
シュートカウンターなど、流れの中からの得点は3本
鳥取チームのロングスローからの得点は見事。
3タッチ以上 30% (3/10)
ボールを奪った選手が、個人技の高い選手に預けて、得点を委ねるパターンである。
パス2本 10%(4/42)
奪った選手から、2本のパスが繋がっての得点。
先の2傾向と異なり、奪ってからのボール移動距離も長くなり、ドリブルなど個人技術も必要となる。
圧巻は、GKからボールを奪われずに得点した鹿島であった。
さらに、得点者のタッチ数を分析すると
2タッチ 75%(3/4)
3タッチ以上 25%(1/4)
パス3本以上 33%(14/42)
ボールを奪った選手からパスを3本以上繋げての得点。
巧くて、強いチームを目指す理想の形であろう。
どこかで、ミスが発生するとこれが成り立たないので、全選手が巧い事が条件となる。
さらに、得点者のタッチ数を分析すると
1タッチ 43% (6/14)
2タッチ 7% (1/14)
3タッチ以上 50% (7/14)
パスが0,1本しか繋がらない状況と明らかに異なり、最終得点選手のタッチ数に偏りがない。
すなわち、状況判断をして、プレーを選択していると推測される。
さらに、得点したチームには偏りがある。
レジスタ(埼玉) 3
武蔵野(東京) 3
ファナティコス(群馬) 3
鹿島(茨城) 2
ジェフ(千葉) 2
サガン(佐賀) 1
決勝トーナメントに進出したのは、全16チームあるのだが、
地域別にみて、パス3本以上繋げて得点したのは、
関東チーム 5チーム/6チーム
その他地域 1チーム/10チーム
関東のチームが他地域と比較して、質が違うことが証明されている。
これは、都道府県ランキングを見ても裏付けは取れ、上位6チーム中、5チームが関東のチームだ。
神奈川 1位
埼玉 3位
東京 4位
茨城 5位
千葉 6位
ちなみに、最もパスを繋げて得点したのは、ファナティコス であった。
サガン鳥栖戦は、パスを繋げる参考になるだろう。
まとめ
全日本U12サッカー決勝トーナメントの分析。
結果、得点、についで、今回は、試合内容にも関わるアシストについて分析
パスが、0または1本しか繋がらないのは、全得点の60% (27/45:pk含む)
非常に残念ではあるが、得点を奪うには、内容は関係ないと思わせる結果となってしまった。
ただし、状況を判断しながら、パス、ドリブルを織り交ぜて、パス3本以上を繋げての得点も約30%(14/45)あった。
ここで注目すべきなのは、これら得点をあげたのは、ほぼ関東チーム。
決勝トーナメントに進出した 16チーム中に関東は6チームなのだが、そのうち5チームが該当。
さらに、都道府県ランキングをみても、関東勢が上位を独占している状況だ。
最後になるが、勝利、内容とも、正解がないのが、サッカーです。
今回の一連の分析は、筆者個人的な見解であり、あしからず。
最後まで読んで頂き有難うございました。
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