最近は、めっきり少なくなってきていますが、私が指導を始めた数十年前は、「怒鳴る」指導者がたくさんいました。
試合会場に行くと、必ずどこかで、「コラ!!!走れ!!!!」なんて声が聞こえてました。
私自身も、このような指導者達とも交流を持ってきたので、彼らがどのような思いで指導していたか、、
怒鳴る指導は、良い、悪い は、別として、、今回のブログテーマはこんな話。
怒鳴る指導者の思考
怒鳴る指導者は、誰かに「怒鳴る」ことをやらされている訳ではありません。
当然ながら、自分の意思で率先して「怒鳴る」を実施しています
目的は、怒鳴る事で、選手達を自分の意思のままに動かす
ただ、それだけです。
そのため、自分の意思と異なる事が多くなれば、更に怒鳴る。
つまりは、怒鳴る指導者は、
自分のポリシー(型)があり、それを成し遂げたい
とする傾向にあるのです。
怒鳴る指導者のタイプ
怒鳴るといっても、色んなタイプの指導者がいます。
おおまかに、3つに分けてみました。
①自己中心的なタイプ
このタイプの指導者は、自分の目指す「サッカー」を選手達に押し付けます。
パス、ドリブル、戦術、勝利主義、、、など、テレビゲームをするかの如く、選手を動かす。
彼らにとって、選手は育成ゲームの「駒」にすぎないので、最優先は、選手より自分であり、出場できない選手の事は考えていません。
②不器用なタイプ
選手の育成が、「怒鳴る」以外では、できないタイプ。
サッカー理論、技術、よりも、根性論での指導を好む事が多く、昭和匂いを感じます。
怒鳴ることこそ、最大の教育と思い込み、選手と友達感覚で接することはありません。
また、保護者とも同様に接するので、意思疎通ができないなど、チームとして弊害がある場合もあります。
③万能タイプ
選手との一定の距離感を保つため「怒鳴る」が、褒める時はとことん褒める。
選手、監督、保護者、の関係性も良く、互いに緊張感を持ちつつ、楽しめる良いチームが多い。
指導者の見極めとタイプ
万能タイプの指導者は、選手の扱いが巧く、飴と鞭を上手に使いわけれるで比較的わかりやすい。
問題となるのは、自己中心 または 不器用 のいずれか。
両者を見極めるのは、、大敗している状態の時。
自己中心タイプは、選手の事を考えないので、大敗して落ち込んでいる選手達に更に追い打ちをかけるでしょう。
試合中は、怒鳴りちらし、試合後のミーティングは、更に選手を追い込むのが特徴。
不器用なタイプは、選手思いを理解できるので、大敗している時に追い込む事はせず、前向きな言葉をかけ勝ちだ。
指導者への対処方法
万能タイプの指導者は、選手、保護者とも密接にコミュニケーションを取れるので、頭を悩ませる事は少ないだろう。
問題となるのは、自己中心タイプ と 不器用タイプ。
不器用タイプの指導者は、選手の事を想ってくれているが、周りには勘違いされている事が多い。
保護者の悩みを理解してもらえることも多いので、直接、穏やかに話をすると聞き入れてくれるでしょう。
ただし、昭和親父同様、その場では、聞き入れられてない様には、見れるのですがね、、
私自身も、この手の指導者は沢山みてきていますが、強面で豪快な指導者でも、本当は子供の事を想い、優しい人が多いのも事実です。
自己中心的な指導者は、自分は正しいと思いこんでいるので、タチが悪い。
若手の指導者にも見られるのですが、「人の数だけ、正解がある」とは想像もしないのです。
戦争が起きるのは、まさにこれで。どちらも、正しいと思っていて、互いに相手を力づくで説得しようとする。
相手も反論できる立場なら良いのだが、指導者と選手は、一方通行なので、、タチが悪い。
このタイプの指導者とは、直接話をしてもナンセンスなので、クラブのトップ、やオーナー、と交渉すると良いでしょう。
最後に、どのタイプにしても、暴力を振るったり、物を蹴飛ばしたり、暴力的な口調を発するのは、「キレる」状態であり、サッカー協会に相談窓口があるので、そちらへ連絡するのが、最善です。
まとめ
悪とされている「怒鳴る指導者」ですが、「叱る」延長線上の「怒鳴る」なのか、指導者の感情に任せて「キレる」延長線上の「怒鳴る」なのかにより、違います。
「キレる」指導者に対しては、サッカー協会の窓口へ相談して対応するべきでしょう。
「怒鳴る」指導者に対しては、指導者の本心を見抜き、まずは、指導者とも話をしてみると良いでしょう。
最後まで読んで頂き有難うございました。
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